285 父の日(続)

結婚離婚

(↑こちらは前書きです。子どもの父親との離婚劇について書きました。読んでみてください)

子どもには小さい頃から父の日には気を使わせてきただろうと推測する。幸いにも、子どもが通った保育園や小学校では「母の日(父の日)なので、お母さん(お父さん)の絵を描きましょう」などという、単親家庭にとって拷問のような時間はなかった。保育園には単親家庭の子どもも多く、その辺の配慮は行き届いている。

それぞれの多様性を受け入れて、持続可能な社会を作っていきましょうという、いわゆる「SDGsの目標」という言葉を聞くようになってきた。父親がいない家庭も、父親が複数いる家庭だってある。どんな家庭もこの社会を作っている大切なパーツ。1つでも欠けると成り立たない。

なのに父の日の前日、近所のショッピングモールでやっていた企画にびっくりした。

「父の日に、扇子を作りましょう!」

当日買い物したレシートプラス材料費で参加できる。子どもが扇子を使うとは考え難いし、「父の日に」という冠がついているから、これは父の日のプレゼントとして作ったらお父さんへ送ってくださいという主旨で開催されていることは明らかである。

また、子供が作ったは良いとして、それを喜んで使ってくれるお父さんは果たしてどれ位いるのだろうか。そもそも扇子を使うお父さんはどれくらいいるのだろうか。「自分の子どもが作ったのだから喜んでくれるだろう、いや、喜ばないといけない」という無言の圧力が見え隠れするとは考えすぎか?

話は変わりますが、私の母は8年前に亡くなりました。

離婚して1年が過ぎた母の日。母の死後初めて迎える、感謝をいうべき母親がいない母の日。スーパーの花売り場のカーネーションに泣けてきた。送りたくても「母」と呼べる相手がいない…。

立場を替えてみて、父親についても同じように祝いたくても祝えない人が大勢いるはず。そんな人は「高々お店の企画ものだし、すぐ終わるのだから少しだけ我慢してください。」と言われて我慢しなければならないのでしょうか。

正しいことをしても、少数派はいつも肩身の狭い思いをしなければならないのはなぜ?

ショッピングモールにこのような企画をなくしてくださいと投書したところ、型で押したような謝罪の返答がありました。

ご指摘いただきましたイベントの『タイトル』につきまして、
主催者としてお客さまに対する配慮が足りなかったことを深く反省しております。

ないよりはマシなんだが、きっとこの店は来年もイベントタイトルから「父の日」云々を外して、6月の第3土曜日くらいに同じことやるよね。で、暗に父の日狙いの雰囲気出すよね、きっと。

日本人になかなかSDGsが受け入れられないのは国民性?

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